採用面接時に注意すべきことはありますか?
採用面接時に注意すべきことはありますか?
私自身、これまで数多く採用面接の立ち合いを行ってきましたが、経験上、職員面接時に予め以下3点について注意することで、後々の労務トラブル発生リスクを低減することが可能であると考えます。
まず一点目は、採用面接を行う前に期待する水準を明確にしておくことです。この基準を予め決めておくことで、面接時にギャップを見出すことが出来、後々「採用しなければ良かった」という状況になりにくくなります。基準を決めずに採用面接を行ってしまうと目の前にいる応募者を基準に選考してしまうことになり、結果として採用のミスマッチが生じやすくなってしまいます。そうなればお互いにとっての機会損失となってしまうため、予め期待する水準を定めておきましょう。
二点目は、厚生労働省が定めた指針に記載のある、「質問してはいけない事項」を理解しておくことです。具体的には、①人種、民族、社会的身分、門地、本籍、出生地その他社会的差別の原因となるおそれのある事項、②思想及び信条、③労働組合への加入状況、④家族状況、家庭状況、思想、信教等差別につながる事項、が該当します。面接時、応募者に対してこのような質問をすることで信用を失うことにもなりかねません。仮に不採用とする場合でも当該応募者が将来の患者様となる可能性があることや、悪い噂に繋がる可能性もありますので、予め質問禁止事項を確認しておきましょう。
三点目は、女性に対する差別的な質問をしないということです。このことは男女雇用機会均等法という法律に定められているもので、例えば結婚の予定、妊娠、出産に関わることを聞く等が該当します。クリニックは女性が多い職場ですので、以上のことに気を付けて面談に望む必要があります。
(2018-05-18 / S.T)