標榜科目を増やすことは集患に繋がるでしょうか?
勤務医時代に救急も経験し、色々な科目を診察する自身もるので複数科目を標榜しての開業を考えていますが、標榜科目を増やすことは集患に繋がるでしょうか?
昔の診療所(今もたまにありますが)では、よく「内科・外科・小児科・皮フ科・麻酔科」等の看板を見かけたものです。
患者さん側からすれば、いったい何科を専門としている診療所なのかさっぱり分かりません。
最近の患者さんは情報収集に長けていて、診療所といえども専門性のある所に通院する傾向が見受けられます。
また、厚生労働省の通知「当該医療機関に勤務する医師一人に対して主たる診療科名を原則2つ以内とし、診療科名の広告に当たっては、主たる診療科名を大きく表示するなど、他の診療科名と区別して表記することが望ましいものとする。」もあり、近年では2~3科目標榜する先生が多い様です。
この事は、最近の患者さんは情報収集に長けていて、診療所といえども専門性のある所に通院する傾向が見受けられる事実にもマッチしています。
いろいろと標榜科目を増やし、間口を広げて少しでも多くの患者さんに来院してもらいたいという気持ちはわかりますが、結局は、「二兎追うものは一兎も得ず」の諺どおり、逆に集患においてはマイナスになっている診療所が多いように思えます。
平成20年4月以降は、標榜科目もかなり柔軟な表記が可能となっていますので、先生の最も得意とする診療内容を前面に打ち出す事が流行る診療所への近道になると思います。
(2022-01-14 / F.T)