試算表を見るときのポイントを教えてください。
試算表を見るときのポイントを教えてください。
ポイントは、費用を変動費(収入に比例して発生する費用)と固定費(収入に関係なく発生する費用)に分解し、限界利益率(変動費÷収入×100)と固定費を把握することです。固定費を限界利益率で除すれば、損益分岐点の収入が算出されます。
診療単価で除すれば、一月の損益ゼロになる延べ患者数が導き出されます。
診療日数で除すれば、一日の必要患者数がわかります。目標利益(借入金や生活費)があれば、固定費にプラスして計算し、必要患者数を算出してください。
大まかな考え方ですが、固定費から減価償却費を差し引くと、資金を考慮した数値が導き出せると思います。実際の患者数が、それを大きく上回っていれば、安心できる数字になります。
〇内科クリニック(無床、院外)の場合(月額)
「変動費」
- 医薬品費、検査費 約15%(限界利益率 約85%)
「固定費」
- 人件費 100万円
- 家賃 50万円
- 減価償却費 30万円
- その他経費 60万円
「借入金」 40万円
「生活費」 50万円
計算式
(210万円+40万円+50万円)÷85%=約353万円
〔固定費(減価償却費を除く)+借入金+生活費〕÷限界利益率=必要診療収入(月額)
<診療単価5,000円、診療日数を月20日とした場合>
353万円÷5,000円÷20日=約35名(1日あたり必要患者数)
(2017-12-19 / Y.M)