コロナウィルス感染症による医療機関への影響は?
コロナウィルス感染症による医療機関への影響は?
新型コロナウィルス感染症の流行により社会全体が様々な影響を受けています。社会システムそのものが変化しそうな今日において、医療機関においても例外ではなく、緊急事態宣言の発令やまん延防止等重点措置の影響により患者様の受診状況の変化が起こってきています。
第143回社会保障審議会医療保険部会(令和3年6月25日開催)の資料によると令和2年4月・5月は全医科診療所平均でも医療費の伸び率はマイナス10%を超え、特に小児科・耳鼻咽頭科はマイナス30%~40%となっています。小児科は学校、幼稚園や保育園が休みになり、他の流行疾患が少なくなったことが影響しており、耳鼻咽喉科はマスクなどの感染対策のため、受診が減少した事が要因として考えられます。6月以降、徐々に医療費の伸び率は少しずつ改善傾向にありましたが、冬場にかけて再びマイナス傾向となり、令和3年1月には再びいずれの診療科目でマイナスとなっています。
しかし、1日当たり医療費で見てみますと令和2年4月以降ほぼ全ての診療科目でプラスとなっています。受診控えのため、長期処方となっているという面や、軽症患者の受診が抑えられている面もあるかと思いますが、必要となる診療に関してはコロナの影響は受けにくいと考えられます。
今後のコロナ禍及びアフターコロナを見据えた開業においては適切な感染防止対応をしたうえで、受診しやすい環境づくりが大切になってくるかと思います。
(出典:厚生労働省 第143回社会保障審議会医療保険部会資料 より抜粋)
(2021-10-29 / K.T)